アルファード/ヴェルファイア 2018年マイナーチェンジ変更点まとめ
2015年のデビュー以来、単なるミニバンの枠を超えた「高級車の新しいかたち」として高い人気を誇っているトヨタ・アルファード/ヴェルファイア。
2017年末にはマイナーチェンジが発表され、さらにその存在感の高さを多くのユーザーに示し続けています。今や日本のLクラスミニバンの代表格とも言えるこの2台、今回のマイナーチェンジではどういう変更がおこなわれたのでしょうか。さっそく見ていくことにしましょう。
エクステリア
まずはエクステリアの変更部分についてです。
アルファードは現行モデル発売当初から「ジャイアントグリル」を構えた押し出し感の強いフロントフェイスが特徴でしたが、今回のマイナーチェンジでもその流れは継承。これにグラマラスなバンパーラインが追加されることによって、スタイリッシュさも併せ持つようになりました。 「アクが強すぎる」と言われた従来モデルですが、このフェイスリフトによって上質さと精悍さがうまくバランスされたのではないでしょうか。
またクローム部の面積を増やすことにより、このクルマが最も訴えたい高級感を演出。こちらも品よくまとまっています。
一方のヴェルファイアはおもにエアロタイプのグレードでフロントグリル下のデザインに大変更が加えられ、アルファードにも負けない押し出しの強さを表現しているのがポイントです。サイドに配置された大型グリルがフロントバンパーの端まで回り込むようになっており、塊感や力強さを表現。アグレッシブなフロントフェイスを形成しています。そしてメッキを効果的に配置することによって質感の高さを主張している点は、アルファードと同様です。
リアセクションは双方ともフロントと比較するとさほど大きな意匠変更はありませんが、テールランプやガーニッシュのデザインが変えられていたりアンテナがフィンタイプになったりと細かい部分は新しくなっています。
インテリア
インテリアはどうでしょうか。こちらはエクステリアほどの変更はありませんが、メーター周りのデザインや木目の加飾が新しいものに変更されたのがトピックです。
メーターはエアロタイプではレッドを基調としたスポーティなものに、木目調パネルは全体的に明るさを抑えたシックな色づかいのものになっています。またシートでは従来設定されていた「ファブリック+革」という組み合わせがなくなり、本革(or 合成皮革)またはファブリックというシンプルなラインナップとなりました。
インテリアでもっとも変更を受けたのは、今回のマイナーチェンジで新設定された最上級グレードである「Executive Lounge(エグゼクティブラウンジ) S(ヴェルファイアは「Executive Lounge Z」)」です。ブラック&ホワイトのインテリアカラーが選択でき、先進的でモダンな室内空間が広がります。もちろん従来通り「Executive Lounge」もラインナップされており、座面を拡大して肩口をラウンドさせることにより包まれるような乗り心地を実現したセカンドシートによって快適な移動を楽しむことが可能です。
なおこのマイナーチェンジモデルより「Executive Lounge」はシートの表皮がセミアニリンレザーからナッパレザーに変更されました。柔らかさやしなやかさ、耐久性において高い評価を誇るこのナッパレザーは、まさに高級車を語るには打ってつけの素材と言えます。
サードシートにおいては先にエスティマで採用された電動格納シートこそ装備されませんでしたが、簡単にサイドに跳ね上げ格納できて床下を有効活用できるようになっている設計は嬉しいところでしょう。
機能性
機能性という面では、どう変わったのでしょうか。まず今回のマイナーチェンジの目玉のひとつに、安全装備の充実が挙げられます。これまでトヨタの上級車種に搭載されている安全装備であった「Toyota Safety Sense P」をさらに進化させた、第二世代となる「Toyota Safety Sense」を搭載しました。もっとも進化したポイントは、プリクラッシュセーフティ(いわゆる「自動ブレーキ」)において昼間の歩行者や自転車だけでなく夜間の歩行者にも対応できるようになったというところです。
そしてこの新しい「Toyota Safety Sense」もうひとつの注目点は、高速走行でのステアリングアシストをおこなう「レーントレーシングアシスト(LTA)」です。
これは「車線維持支援機能」「車線逸脱警報機能/車線逸脱抑制機能」「ふらつき警報機能」という機能で構成され、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)の作動時に車線維持に必要なステアリング操作をサポートしてくれます。ちなみにこのプリクラッシュブレーキとLTAはトヨタブランドのクルマとしては初めて実装される装備で、今後他車種へも展開されるでしょう。
また歩行者や自転車などからの視認性をアップさせるため、上級グレードには点灯速度が速く高い輝度を誇るLEDヘッドランプを標準装備。照射軸を一定に保つオートレベリング機能も付いているので、対向車の眩惑防止にも配慮がなされています。さらにLEDシーケンシャルターンランプも一部グレードで標準装備され、先進性と被視認性の両立をはかっているのも見逃せません。
動力性能
今回おこなわれたマイナーチェンジで、 3.5リッターエンジン搭載車のパワーユニットがレクサス・IS/GSに搭載されている2GR-FKS型へと換装されました 。運転状況に応じてバルブの開閉タイミングを最適化する「VVT-i」を吸・排気側両方に装備し、さらにポート噴射と筒内直接噴射を併用する「D-4S」を採用することで高効率と低燃費を実現しているのが特徴です。さらにこのエンジンに「Direct Shift-8AT」と呼ばれる新開発の8速オートマチックを組み合わせることで、ドライバーの意思に忠実な走りの性能を獲得しています。
販売のメインになるであろう2.5リッター車は今回特に変更を受けた箇所はありませんが、リニアな加速フィールを実現するCVTとあいまって優れた走りと燃費性能を実現しているのがポイントです。そしてハイブリッド車についても今回は変更がありませんでしたが、滑らかで静粛性が高い点は未だ高い評価を与えることができます。クルマのキャラクター的にも、このハイブリッドモデルが一番マッチしていると感じる方が多いのではないでしょうか。
価格
最後に、価格を見ておきましょう。
車種 | 価格帯 |
アルファード | 3,354,480~7,534,080円 |
ヴェルファイア | 3,354,480~7,534,080円 |
日産・エルグランド | 3,213,000~5,834,160円 |
ホンダ・オデッセイ | 3,066,400~4,150,000円 |
直接のライバルとなる日産・エルグランドやホンダ・オデッセイと比べると、かなり高く感じるかもしれません。
しかし先進の安全装備である「Toyota Safety Sense」や新しく搭載されたパワーユニット、走りの安定感、キャビンの広さなどを考えるとアルファード/ヴェルファイアはかなりお得と言えるのではないでしょうか。安全装備という面ではエルグランドは物足りないし、室内の広さはオデッセイではちょっと不満が残る…そのような方には、アルファード/ヴェルファイアがぴったりです。グレードも豊富に用意されているので、ニーズにマッチした一台が見つかることでしょう。
まとめ
今や日本のLクラスミニバンの顔と言えるまでになった、アルファード/ヴェルファイア。先述のように価格は決してリーズナブルではありませんが「本当に良いもの」を求める本物志向のユーザーにとっては、とても満足できる買い物と表現することができるでしょう。走り、居住性、高級感…これらに一切の妥協を許さない方にぜひおすすめです。
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